今回(2月23日)は親鸞聖人の正像末和讃より
弥陀の本願信ずべし
本願信ずるひとはみな
摂取不捨の利益にて
無上覚をばさとるなり
正像末和讃は親鸞聖人最晩年に制作された御和讃ですが、その冒頭にある「夢告讃」に今回は学ぶということでした。
親鸞聖人は何度か夢の中でお告げを受けられるのですが、「康元2年」2月9日の夜、寅の時、今でいう朝の4時頃に見られた夢が「弥陀の本願信ずべし」という和讃です。
阿弥陀仏は生死流転している私たちを憐み悲しまれています。そのお心を大悲心といいますが、ただ悲しまれただけではなくて、具体的にどうしたら助けることが出来るのかを考えられ「必ず助ける」との誓をたてられました。それを阿弥陀仏の「本願」や「誓願」といいますが、いずれにしても阿弥陀仏の大悲心より生れてきたものです。「誓い」「願い」というだけですとまだ中途の感がありますが、実はもうすでに「成就」しているのが阿弥陀仏の本願であり、かたちであらわすと「南無阿弥陀仏」となっております。「弥陀の本願信ずべし」は「信じたら助けてくれる」ということではなく「成就したお助けを信じる」という事で蓮如上人は「タノム(憑む)」という言い方をされますが、今の言葉では「おまかせする」という事です。阿弥陀仏の本願のおはたらきにひと度おまかせした人は必ず浄土にうまれ仏になる、ですので「弥陀の本願信ずべし」と親鸞聖人が夢で告げられたことを私たちにおすすめしてくださっていると、今回の御和讃のお心をお話ししていただきました。
次回は3月8日(金)14時から 西宮市立勤労会館 3階 第 3会議室 です。
どうぞお越しください。